広報・PRは会社の情報の伝わり方を設計する仕事|向き不向きと未経験からのなり方
公開: 2026-08-12/更新: 2026-08-21・運営・編集: オルグロー株式会社
この記事の要点
- 広報・PRは、プレスリリースやメディア対応、社内報を通じて、会社の情報の「伝わり方」を設計する仕事です。
- 書くことと話すことの両方が好きな人に向き、成果を毎日数字で確かめたい人や矢面に立つのが苦手な人には不向きです。
- 求人は少なめですが、広報アシスタントや採用広報・SNS兼務の求人まで広げれば、未経験の入口は見つかります。
広報・PRとはどんな仕事?
広報・PRとは、プレスリリースの発信やメディア対応、社内報などを通じて、会社の情報の「伝わり方」を設計する仕事です。
広報・PRの仕事内容は?
| プレスリリースの作成・配信 | 新商品や会社の取り組みを、ニュース価値のある形に整理して執筆し、配信する |
|---|---|
| メディア対応 | 記者からの問い合わせに正確に対応し、取材の調整・立ち会い・事後の確認を行う |
| 公式アカウント・サイトでの発信 | 会社公式のSNSやブログでの情報発信を企画し、トーンを整えて継続運用する |
| 社内広報 | 社内報やイベントを通じて、経営の考えや各部署の取り組みを社内に流通させる |
| 危機管理対応の補助 | トラブル発生時に備え、社外向け説明文や想定問答を上司と相談しながら準備する |
| 掲載実績の記録・共有 | メディア掲載を日々チェックして記録し、社内に成果としてわかりやすく報告する |
広報・PRの1日の流れは?
| 9:00 | 朝のニュースと自社・業界の報道をチェックし、要点を社内に共有 |
|---|---|
| 10:00 | プレスリリースの原稿を執筆し、関係部署に事実確認を依頼する |
| 11:30 | 記者からの問い合わせに回答し、取材の日程と段取りを調整 |
| 13:00 | 社長インタビュー取材に立ち会い、発言の記録と補足対応を行う |
| 15:00 | 公式SNS・オウンドメディアの記事を企画し、原稿を更新する |
| 16:00 | 社内報の原稿を各部署に依頼し、掲載記事のスクラップを共有 |
| 16:45 | 次のリリースに向けて、記者に響く切り口を編集部の掲載傾向から研究 |
| 17:30 | メディアリストを更新し、翌週の配信・発信計画を確認して退社 |
※職場によって差があります。よくある1日のイメージです。
広報・PRに向いている人・向いていない人は?
向いている人
- 文章を書くことと人と話すことの両方が好きで、相手に合わせて伝え方を変えることを楽しめる
- 接客や営業で「会社の顔」として振る舞い、社外の相手との信頼関係をゼロから作ってきた経験がある
- 立場の違う関係者の間に立ち、双方の事情をくみ取りながら落としどころを探る調整が得意
向いていない可能性がある人
- 成果が数字ではっきり見える仕事がいい(広報の効果は売上のような単純な数字では測りにくい領域です)
- 会社の代表として矢面に立つプレッシャーは避けたい(メディアや社会に対する社外対応の窓口になります)
- 地道な文書作成や記録・確認作業が長く続くのは苦手(発信の裏側は細かい実務の積み重ねです)
人前に立つのが得意でなくても、広報の信頼は派手な露出ではなく、正確なリリースと誠実な対応の積み重ねで作られます。実務の大半は文章と準備で勝負する場面のため、話すのが苦手でも「丁寧に書ける・きちんと調べられる」人なら十分に克服できます。記者対応も、実際には想定問答を用意してから臨む場面がほとんどで、即興の話術より事前準備の質が結果を左右します。成果の見えにくさについても、掲載件数や社内アンケートなど自分で指標を設計する余地があり、工夫次第で手応えは作れます。
自分がどちらに近いか気になる方は、マーケ職のタイプ診断(無料・約2分)で7タイプとのマッチ度を確認できます。
広報・PRとSNS運用・コンテンツの違いは?
| 広報・PR | SNS運用・コンテンツ | |
|---|---|---|
| 発信の相手 | 記者・メディアを介して、社会全体に広く伝える | フォロワーに直接届け、日々の関係を育てる |
| 主な手段 | プレスリリース・取材対応・社内報・公式発表 | 投稿の企画・撮影・編集・コメント対応 |
| 成果の見え方 | メディア掲載や会社の認知・信頼として中長期で表れる | フォロワー数・保存数など数値で日々確認できる |
| 求められる力 | ニュース価値を見抜く編集力と対外調整力 | トレンド感度と共感を生むコンテンツ制作力 |
未経験からのルートは?前職別の入り方
営業から
社外との信頼関係づくりと、相手に合わせて伝え方を変える力は、記者対応の土台にそのままなります。提案資料や顧客向け文書を作った経験を「伝わる文章の実績」として整理し、自社の魅力を第三者に語る練習をしておくと、選考で説得力が出ます。「相手の関心から逆算して話を組み立てる」という営業の基本動作は、記者にニュース価値を伝える広報の発想と同じ構造です。
販売・接客から
「会社の顔」としてお客さまと向き合った経験は、広報の対外姿勢と地続きです。店舗のSNSやブログ、POPなど発信に関わった実例があれば必ずまとめましょう。文章の実績が薄い場合は、noteなどで書く習慣を先に作ってから応募するのが近道です。クレーム対応で状況を整理して丁寧に説明した経験も、危機管理対応の素養として語れる立派な材料になります。
事務・秘書から
正確な文書作成、スケジュール調整、社内各部署との連携は、広報実務の裏側そのものです。社内報や社内向け案内文を書いた経験は立派な実績になります。少人数の部署を段取りで支えてきた実例を具体的に示せると、アシスタント求人で評価されます。役員の言葉を整理して社内に伝えた経験がある人は、経営と現場をつなぐ社内広報の適性としてそのまま提示できます。
未経験から広報・PRになるには?
- 1
文章の実績を用意する
ブログ・note・社内向け文書など「読み手を想定して書いた文章」を、URLやファイルで見せられる形にまとめておきます。広報は文章力の証明が最初の関門になるため、量より「誰に何を伝えるために書いたか」を語れる数本を選び抜きましょう。
- 2
プレスリリースの型を学んで1本書いてみる
企業の公開リリースを数本読み比べると、見出し・要点・詳細・会社情報という共通の型が見えてきます。架空でもよいので勤務先や好きな商品のリリースを型どおりに1本書いてみると、面接で「実務を想定して準備している人」として評価されます。
- 3
兼務・アシスタント求人まで広げる
広報は少人数部署で専任求人が少なめです。広報アシスタントに加え、採用広報・SNS担当と兼務の求人まで対象を広げると、未経験から実務に触れられる入口が現実的に見つかります。兼務からでも広報実績は着実に積み上げられます。
- 4
広報を置き始めた成長企業を狙う
一人目・二人目の広報を募集する会社は、経験よりも熱意と文章力・対人力を見る傾向があります。裁量が大きく立ち上げ経験を積める貴重な環境ですが、教わる相手が少ない難しさもあるため、外部の広報コミュニティなど学ぶ場を自分で確保しましょう。
求人票はどこを見ればいい?
- 専任か兼務か。採用広報・SNS・総務との兼務求人は未経験の入口として現実的ですが、広報業務にどれだけ時間を割けるかは確認が必要です
- 社外広報(メディア対応)と社内広報のどちらが中心か。同じ「広報」の求人でも、日々の仕事内容と身につく力が大きく異なります
- 広報体制の人数。一人目広報は裁量が大きい反面、未経験には難易度が高いため、経験者の上司や外部支援の有無を確認しましょう
- 危機管理対応についての記載。対応ルールや上司のサポート体制が整っているかは、安心して働けるかどうかの大切な目安になります
収入・働き方の傾向は?
求人数が少ない分、経験を積んだ後の希少価値が高い職種です。少人数部署のため裁量が大きく、会社の規模により仕事の範囲が大きく変わります。大企業では社外広報・社内広報・IRなどが分業されている一方、中小企業やスタートアップでは一人が発信のすべてを担うことも珍しくありません。成果が出るまで時間のかかる息の長い仕事ですが、メディアとの関係づくりや発信の実績は形に残る経歴となり、転職市場で強く評価されます。働き方は比較的落ち着いている日が多いものの、新商品発表や決算などの節目、不測の事態への対応時には業務が集中します。会社の節目に立ち会い、社史に残る瞬間を最前列で支えられる、やりがいの深い仕事でもあります。
賃金・労働時間などの公的な統計は、厚生労働省の職業情報提供サイトjob tag ↗で「広報・PR」を検索すると確認できます。
この先のキャリアパスは?
広報責任者へ。少数精鋭ポジションのため経験の希少価値が高い。
広報・PRの求人イメージ
※実在の企業・求人ではなく、市場でよく見られる募集内容のサンプルです。
広報アシスタント/IT企業
ITサービス企業(従業員400名)
給与例月給24万〜28万円
勤務地例東京(在宅週2)
インフルエンサーマーケ進行管理
マーケティング代理店(従業員90名)
給与例月給24万〜28万円
勤務地例東京
よくある質問
広報と広告の違いは何ですか?
広告はお金を払って枠を買い、自社で内容を決める発信です。広報はメディアに取り上げてもらうための働きかけで、掲載を保証できない代わりに、第三者からの紹介として読者に信頼されやすい特徴があります。例えば新商品の場合、広告は「自社が言いたいこと」を届け、広報は「記者が読者に伝えたいと思う切り口」を提供します。お金で枠を買うか、信頼で紹介してもらうかという違いだと考えるとわかりやすいです。
広報は未経験でもなれますか?
求人は少なめですが、なれます。広報アシスタント、採用広報、SNS運用との兼務ポジションが現実的な入口です。文章力と対人調整力を具体的な実例で示せると、広報の実務経験がなくても評価されます。書いた文章を見せられる形で用意しておくことが、何よりの準備になります。専任広報の中途採用は経験者向けが中心のため、最初から専任にこだわらず、兼務で実績を作ってから専任へ移る2段階の設計が現実的です。
広報・PRに向いていない人は?
成果を毎日数字で確かめたい人、会社を代表して社外対応する緊張感が強い負担になる人、地道な文書作成が苦手な人には合いにくい仕事です。ただし数字が見えにくい分、掲載実績や社内の反応など成果の形は確かにあり、長期戦と割り切って信頼を積み上げられる人には手応えのある職種です。緊張感についても、想定問答の準備や上司との役割分担で負荷を下げられるため、体制の整った会社を選べば過度に心配する必要はありません。
何歳まで目指せますか?
求人での年齢制限は法律で原則禁止されており、応募に上限はありません。広報は社会人経験そのものが武器になる職種で、業界知識や社外との関係構築の経験が長い人ほど記者からも社内からも信頼を得やすい面があります。前職の業界に近い会社の広報を狙うと、これまでの経験を最大限に活かせます。例えば製造業の営業経験者が同業界のメーカー広報に転じるように、業界の言葉と事情を知っていること自体が選考の強みになります。
華やかなイメージがありますが、実際はどうですか?
メディア対応の裏では、リリース原稿の推敲、掲載記事のチェック、メディアリストの整理といった地道な作業が大半を占めます。派手さよりも、記者や社内との信頼関係をコツコツ積み上げる力が成果を左右します。テレビや大手媒体への露出は年に数回あるかどうかで、日常は文章と調整の連続です。華やかな場面は、長い準備の積み重ねの先にある一瞬だと考えておくのが現実的で、その落差を知った上で選ぶ人ほど長く続いています。
広報の成果はどう評価されるのですか?
メディア掲載の件数や内容、指名検索の増加、採用応募への好影響など、複数の指標を組み合わせて評価されるのが一般的です。掲載の「量」だけでなく、狙ったメッセージがどう伝わったかという「質」も見られます。売上のように単純な数字で測れないからこそ、日々の活動を記録して成果を言語化する習慣が大切で、その積み重ねが社内での評価と次の転職の両方で効いてきます。面接で評価指標を質問すれば、その会社の広報への理解度も測れます。
広報・PRは、あなたに向いている?
マーケ職の7タイプすべてとのマッチ度を、2分の無料診断で確認できます。登録は不要です。